名古屋市千種区の建築設計 アールアンドエス設計工房のお知らせ

お知らせ

  1. ホーム
  2. お知らせ

最新情報一覧News

2017.06.09
フィンランド紀行 4 アアルトハウス-1




アアルトが1936年 38歳の頃建てた住まいとアトリエ

緩やかな傾斜地にあるが 1枚目の写真は西の方からのアプローチ

白い外壁でモダンな印象であるが決して贅沢な材料を使っているわけではない

簡素だけれど、どこか違うな という感じである

特に好感が持てるのは 右手にある 垣根 である

私たちが 予算がないときにお勧めする OK牧場の囲いである

これでいいんだよね

 

2枚目はアトリエと引き戸で繋がったリビング

アアルトの家具や照明器具が無ければ、特にどうってことない

が 逆にそれが 肩肘が張らなくて なじみやすい空間になっている

右手の窓にはすだれのようなロールカーテンがある

 

奥のダイニングは まず 窓を見てほしい

高さ60センチの腰窓で天井いっぱいまでの開口

正方形に近いFIX窓と左側の片開き窓は換気用になっている

アアルトの窓はこういう正方形のFIXプラス細長い開き窓というのが

基本のセットのようだけれど ここは 開きが板戸になっているのが珍しい

たぶん一番コストがかからず、採光と通風を考えるとこうなるという証だ

私もこの考え方は大賛成であるが なかなか採用は困難である

つまり クライアントを説得できないだろうということで

その窓の右手にあるドアは庭への出口

日本なら大抵引違の掃出し窓にするが リビングの窓も腰窓なので

外部に出るにはこういう方法になる

此の辺りの割りきりの良さは 本当に共感できる

アアルトに限らす欧米では暖房が窓下の温水式というのが多く

そうなると腰窓が一般的な形式

いす式の生活ではその高さがテーブルの高さになり 椅子に座って

外を眺めるとき いい感じになる

日本の場合は畳に座るという伝統なので この腰がもっと低い

ダイニングのこの腰の暖房機の上に 木製のプランタボックスがあり

窓辺が植物で飾られているのも 共感できる

一緒に旅行をした北海道に住む娘のアパートもこういう窓で

窓下に暖房機があるので このプランターボックスは

ぜひ真似てみたいと喜んでいた

 

 


2017.06.08
フィンランド紀行 3 アトリエ アアルト




1955年にできたアアルトのアトリエ

60年以上たっているとはおもえない

その理由は 本来の用途ではないけれど使われていること

空間構成が全く古びていないこと  など

人が使っている空間は 自然と手入れがされることもあるが

うまく言えないが、空気が生きている(?)感じがする

1枚目は中庭からの外観 緩やかな傾斜を生かしている

円形のアンフィシアター形式の庭は夏場の交流の場所

その右手がアアルトの部屋、 左手が製図室

 

2枚目はその製図室 緩やかな勾配天井と東西にあるハイサイドライトが

程よい明かるさとのびやかな空間をつくっている

こんな製図室で仕事をしたならば 何時間でもいられそう

 

3枚目は増築した1階の食堂

1枚目の写真の左側の見えない部分になる

この建物は元々L型であったが この食堂などを増築して

コの字型になり 中庭の 囲まれた感が強まっている

食堂のレイアウトは全体のかたちが台形でその壁に沿ってテーブルがあるので

平行ではなくV型になっている

右の窓よりの列の一番奥がアアルトの席だったそうだ

腰高の連想窓はその高さが絶妙で 腰かけると肩のあたりから上が

窓になっている 

反対の列の席からもちょうど座った目の高さに窓辺の景色が広がる

手前のV字の広い方に入り口とキッチンがある

キッチンはハッチ形式になっていてここで食事を受け取るが

人で混雑する部分は 広くし、 端部のそうでない部分は

狭くても 構わないという 合理的なレイアウト

そしてアアルトの席からは 全体がよく見渡せる

 

 


2017.06.07
フィンランド紀行 2 フィンランディアホール




フィンランディア ホール の 湖側の外観

早朝で霧雨のなか さすがに 外のカフェは まだだった

日本で言えば3月下旬 桜の花の開花前といった時期で

黄色いラッパ水仙が あちこちに咲いていたのが

非常に印象的だった  白い大理石は単調になりがちだけど

連想窓、織物のような大理石の張り方、背後に見える

アアルト独特の形態のホール部分 が

大きな建物であるにも関わらす ヒューマンスケールで威圧感がなく

周辺の緑とも見事にマッチングしていた

 

内部のホール、通路部分は簡素であるが

独特の照明器具、木製のドアとアアルト独自の取っ手のほか

暖かい雰囲気を醸し出す要因の一つにラウンジの椅子もある

アアルトづくしの清潔感のある空間

左奥に見える丸柱の真ん中あたりには タイルが貼ってある

これは汚れ防止の意味もあるらしいが

誰かが レッグウオーマー柱と言っていた意味がわかる

この後 たびたび この柱を見ることになるのだが・・・

 

アカデミア書店の吹き抜けとトップライトは

何度も写真で見かけた有名なシーン

2階の奥にある有名なアアルトカフェでは

どこかの団体さんが早朝ミーテイング中であった

この国の人たちは早朝会議がお好みらしい

この団体さんの横に入るのは少し気が引けたが

知的でほほえましい雰囲気の会合だったので 

2度目ということで少し渋り気味の夫を

「私は 初めてだから 入るわね」 と強引に席を確保

少しランチタイムには早かったが かわいらしい

店員さんに交渉したら 「食べる頃はお昼になっているね」と

柔軟な対応  フィンランド人は おとなしくシャイであるが

話してみると とっても感じがよく 人間的な対応に

大満足、もちろん 食事にも 満足

 


2017.06.05
フィンランド紀行 1 ロフト




フィンランド紀行の写真編です

ヘルシンキに7泊するので ホテルよりアパートを借りることに

最近はやりの民泊 air bnb というサイトから長女が予約してくれた

以前パリに行ったとき とっても良かったらしい

私もそのサイトをみてあまりにおしゃれなのでびっくり

ヘルシンキの街中にあり 1室1泊15000円ちょい と安い

民泊というシステムがわからなかったが

必要なものはすべてそろっていて ホテル感覚

 

この cozy loft は面白く 最後の写真にあるように

建設会社が少し古い集合住宅を丸ごとリノベーション

最上階の屋根にあたる部分で ここに覆いを全面掛け

新たに屋根を葺き、内部を全部やり替えている

まるで文化財を修復しているような状態

出来たものは こんなに広く 天井も高く おしゃれ

早速次女に写真をおくると あまりに素敵なので

引きこもりにならないようにと注意をうけるほど

これでまずヘルシンキのレヴェルの高さがわかった

ただ困ったのは ワンルームなので 寝室も一体なうえ

日照時間が長く 暗くなるのは 本の一時 睡眠障害が・・

でも ホテルと違って家にいる気分でリラックスできた

 

最初の写真はキッチンとダイニングからリビング方向をみる

キッチンの機器はすべて憧れのミーレときた!!

 

2枚目は家具で仕切られたベッドコーナー

寝具はイケア製だった シンプルだけどしゃれている

ドーマー窓の飾り方も まるでインテリア雑誌のよう

 

 


2017.05.06
久しぶりの半田訪問




今年から建築士会の女性委員会に復帰することになった

30周年記念事業があるというのも理由の一つ

でも昔のようにフル活動はできないので パートのおばさんにしてもらった

半田で開催されたオリエンテーションに参加したが

10年以上前にこの辺りの見学会に参加したが

当時の面影が無くて ちょっと 方向感覚を失いかけた

もっこうバラがきれいということで入った小栗邸

以前、内部を隅々まで見せていただいたが今は随分観光化していた

庭の奥につながる石畳に興味をもって

 

本来の見学先の中埜半六邸へ

ここでオリエンテーションが行われ、食事会もあった

この住宅はかつては廃墟のように荒れ果てていたらしい

そういえば以前の見学会の時のイメージが全くないのは

そのころ塀で囲まれ 内部の様子がわからなかったからかも

長い時間をかけて有志により見事 公園として そして

かつての豪商の住宅保存としてよみがえった

正面の写真より、古い木建具を通して庭を見た景色が気にいた

 

最後に向かったミツカンミュージアム

最近いろいろな建築賞を取っているので話題になっている

これも 正面に立って赤い旧式のポストをみて やっと

建替える前の様子を思い出した

内部は相当お金をかけて どこかの 広告会社に仕切られて

造ったんだなーとわかっていたが、それなりに迫力のある展示だった

それは体験してみないと 写真では 伝わらない

でもお酢の歴史、江戸前鮨に貢献した酒粕から作るという酢の製法は興味深い

お土産に買った熟成した酒粕から作った 黒酢の様な色合いの酢は

とても風味があり、早速酢の物に役だった お土産にいただいたガイドブックの

鳥手羽の甘酢煮込みは久々の ヒット で 思わず 「おいしい」と声が出た

迫力のある建物の写真より 正面の前庭の 西側にあるお稲荷さんへと続く

石畳にひかれた 

 

 

 


Page top